
2003年、マルク・レステリーニは自分自身の美術館の設立を決意して、文化センター、展覧会場、パリで初公開される芸術家たちの対話の場としてのピナコテーク・ド・パリをオープンします。マドレーヌ広場という好立地もあり、ピナコテーク・ド・パリはすぐに好評を博し、2010年には2番目に入場者の多い美術館となり、常設展示も開始します。「スーティン」や「ユトリロとヴァラドン」などの個展、「ポロックとシャーマニズム」、ジャコメッティとエトルリア彫刻」のような大胆な試みのテーマ展、中国やメキシコの国宝を初公開した展覧会は、マルク・レステリーニの監修のもと、ピナコテーク・ド・パリにおいて次々に成功を収めました。
文化事業に通じていたマルク・レステリー二は常に文化の未来はアジアにあると考えていました。このような考えから彼はシンガポール政府の協力のもとに、シンガポールの中心地にある歴史的建造物フォート・カニングに新しくピナコテークをオープンさせました。
独自の学芸的アプローチにより、彼は10年以上もの間、フランスの美術館の状況を大きく変貌させるほどの以下に列挙するノウハウをもたらし、パリにおける文化的な話題を豊富にすることに貢献し続けました。
−独自の展示プラン(展示室の色彩、教育的なテキスト、展覧会のテーマを効果的に伝え
ること)
−作品の展示方法や照明(近距離からの鑑賞を可能にする特殊な照明、作品間の対話を
より促進する作品同士の接近した展示)
−美術史的なテーマへの独特なアプローチ(芸術家の再解釈、文明間の対話、領域横断、
普遍的観点、比較にもとづく2つの展覧会の同時開催)
−芸術家の再解釈(ポロック、ムンク、ジャコメッティ、ヴァン・ゴッホ)
−重要なコレクションの発見(ジャクリーヌ・ピカソ、クレメール・コレクション、ネテ
ール・コレクション、ゲルステンマイヤー・コレクション...)
−歴史的に重要な古代文明の再発見(西安の兵馬俑、インカ文明、マヤ文明、オランダの
黄金時代、ドイツ表現主義)
−フランスでそれまで展覧会が開催されなかった芸術家の再発見、その後は他の美術館で
もこれらの展覧会を開催するようになった
(スーティン、リキテンスタイン、ユトリロ−ヴァラドン、広重、ムンク、ジョルジュ・
ルオー、タマラ・ド・レンピッカ)